広島大学 大学院理学研究科 物理科学専攻

電子物性研究室では放射光X線を用いて電子状態に注目した固体物性の研究を進めています.金属間化合物の磁性体から酸化物の誘電体まで様々な物質が研究対象であり,圧力誘起・電場誘起の新奇な物性を探索しています.研究室の実験室では粉末X線回折,誘電率測定などの試料の基礎評価,試料作製も行います.

キーワード

測定手法
X線吸収分光法(XAS),X線磁気円二色性(MCD),発光分光(XES),角度分解光電子分光(ARPES)
対象物質
磁性合金、誘電体・蛍光体、金属水素化物,ナノ粒子、垂直磁化膜、など
実験場所
実験室、HiSOR(広島大学内)、SPring-8(兵庫県播磨),フォトンファクトリー(PF:茨城県つくば市)など

注) pdfの表示がある項目は,詳しい説明文、発表原稿があります.



遍歴電子磁性体の磁気相転移を調べる


強磁性金属の水素化による磁気転移と電子状態の研究.NEDO「水素貯蔵材料先端基盤研究事業」(H19-H23)の助成を得ました (高圧力学会誌の記事) (2012年9月発表の原著論文)
Coの超高圧相の構造と磁性をXMCDを使って明らかに (プレスリリース) (2011年5月発表の原著論文)
Mn化合物Au4Mnの圧力誘起磁気転移(pdf)
規則合金Fe-Ptの圧力下における強磁性の安定性(pdf)
ラーベス相RCo2の磁気相転移の圧力変化(国際会議XAFS14:gif)

Ti酸化物の発光メカニズム,Ti原子の変位および電子状態の研究


BaTiO3ナノ粒子のサイズ効果による誘電率の増大を発光分光から調べました.(2012年12月発表の原著論文)
紫外線レーザー照射下におけるSrTiO3の軟X線発光分光 (2012年3月物理学会のポスター)
国際会議XAFS14での発表原稿:( pdf)

高圧下での測定技術の開発


高圧下の電気抵抗率測定装置の立ち上げとそれを用いた温度-圧力磁気相図の探索 (2012年度高圧討論会のポスターpdf)
NPDアンビルを利用した圧力下XASの技術論文を発表しました. (2012年9月発表の原著論文)
NPDアンビルの応用例:BiCoO3のXASによる圧力誘起構造相転移の研究. (2012年度高圧討論会のポスターpdf)
PDアンビルの応用例:glitch-free XAS/XMCDをFe-Niインバー合金に適用した最初の成果です. (2011年2月発表の原著論文)

3d-5d遷移金属合金の電子状態の研究



規則合金FePt3の角度分解光電子分光(pdf)

次世代ハードディスク材料の
垂直磁気異方性の研究



XMCDでみるFePtナノ粒子の磁性(pdf)
Co(Cr)Pt垂直磁化膜のスピンおよび軌道磁気モーメント(pdf)